肘から先を前腕といいますが、パソコン作業をしたり、事務や勉学で字を書き続ける作業など、前腕を回内させて行う作業時間が長いのか、前腕の回内位が常態化している人がたくさんいます。
前腕を回内させる働きをするのは、円回内筋であり方形回内筋ですが、その他に橈側手根屈筋、短母指外転筋なども関与します。ですから、これらの筋肉がこわばった状態の人が多いという現実があります。
また骨の連動関係から、前腕が回内位のとき、上腕は外旋状態になりやすく、肩関節が甘くなって不安定になっている人も多くいます。さらに外腹斜筋がこわばり胸郭の捻れにつながることになりますので、前腕の回内位を修正することはカラダの歪みを整える上で多くの効用をもたらします。
①前腕の回内位と関連する筋肉や骨格を確認する
肘関節周辺の感じはどうなっているか?
円回内筋と方形回内筋の変調は?
橈骨と尺骨の位置関係は?
※前腕の回内位と橈側手根屈筋、外腹斜筋、外側広筋、前脛骨筋の関係は?
②手首の状態を確認する
手は橈骨寄り?、あるいは尺骨寄り? どちらにずれているか?
橈骨と母指中手骨の位置関係は?‥‥母指CM関節
手の使い方の癖などから手首が捻れていたり、ずれていたりする人はけっこう多いです。腱鞘炎は手指の使いすぎなどで発症する炎症だと考えられていますが、使いすぎよりも手首の歪みが原因になっている可能性が高いと思われます。橈骨、あるいは尺骨を動かすと手首の状態が変化するかもしれません。確認してみましょう。
③短母指外転筋および母指の第一関節(IP関節)付近のこわばり
※短母指外転筋および第一関節の捻れと咬筋の変調には関係があるか?
※第一関節付近のこわばりと鎖骨の関係は? 腕橈骨筋との関係は?